俺には、彼女がいる。 っていうんだ。は、何でも出来る。頭も良いし、スポーツも万能!しかも、性格も顔も良い!まさに完璧の彼女。だけど、俺とつり合ってないって、思うときもある。今日だって、そうだ。
せっかく、部活が無いから、今日は一緒に帰ろうねん♪って約束してたのに、俺が居残りで帰れなくなった。
菊丸 「ほんっっっと、メンゴ!」
「いいって。」
菊丸 「だから、今日は先に帰っといて〜・・・。」
「顔が待っててくれ、って顔してるけど?」
菊丸 「待っててほしいけど〜・・・。それじゃ、迷惑だから・・・。」
「わかったよ、帰っとく。」
そうは、笑顔で言ってくれた。・・・優しいな、。俺も、頑張ろう、補習。
・・・ふ〜、終わった。早く終われば、に追いつけたかもしんないけど、みんなが下校し始めてから、もう30分以上も過ぎていた。・・・ん〜、追いつかないよね?そんなことを考えながら、歩いていると、ある教室に電気が点いていることに気がついた。・・・誰か、いるのかにゃ?そこは、家庭科室だった。
菊丸 「誰か、いる?」
そう言って、入ると、中にいた子がビックリして、こっちを見た。
「英二!」
菊丸 「?!」
そう、家庭科室にいたのは、だったのだ。
「英二、何してんの?補習は終わったの?」
菊丸 「うん、さっき終わったにゃ!って、こそ何してんのサ〜!」
は、さっき帰ったはず。・・・どうして、ここに?それに、何の為にここにいたのか?・・・・・・もしかして、俺を待っててくれてたのかにゃ?
「私?私は、補習。」
菊丸 「え?」
「って言っても、英二と違って、今日じゃなくても、よかったんだけどね。どうせだから、今日しておこうかな、って思って。」
が補習・・・?何の・・・?は、頭も良いし、真面目だし補習なんて、無関係だと思ってたけど・・・。
「英二?」
菊丸 「・・・え?!あっ!・・・いや、何でもないよんっ。・・・それより、、何の補習?」
「見てわかるように、家庭科よ。でも、選択授業の方だから、英二は知らないか。・・・これ、今作ってるの、来週の水曜日に提出なんだけど、まだまだ終わりそうにないから、居残りしてるの。」
菊丸 「へ〜・・・。」
が居残りで補習。・・・全然、イメージが結びつかない。もしかして、本当は補習なんて無いのに、俺に気を遣って、補習だと言っているのかもしれない。
「だから、今日じゃなくてもいいの。・・・ということで、帰る?」
菊丸 「・・・・・・うん、そだね。」
「英二?さっきから、変だよ?何か、あった?」
そう、が聞いてきた。俺は、さっき思ったことを言ってみた。
菊丸 「ねぇ、もしかして、俺に気遣ってる?」
「・・・・・・なんで?」
菊丸 「だって、が補習なんて、あるわけないじゃん!だから、本当は俺を待っててくれてただけなんだけど、それだと俺が迷惑かけた、って思うから、嘘を言ってるのかな、って・・・。」
「いや、そんなこと思わないし・・・。・・・・・・それに、私が補習無いなんて、誰が言ったのよ。」
菊丸 「は、何でも出来るじゃん。」
そう言うと、は少し、黙った後、俺に質問をした。
「じゃあ、英二。私が出来て、英二には出来ないものを挙げて。」
俺は、しばらく考えた。だけど・・・。
菊丸 「そんなの、ありすぎてわかんない。」
本当に、多い。さっきも言ったように、は、頭も良いし、スポーツも万能だし、しかも、性格も顔も良いし・・・。
「逆に、英二には出来て、私には出来ないものは、まずテニス。」
菊丸 「それは、当然じゃん!それで、俺の方が出来なかったら、おかしいし。」
「それから・・・、料理。」
菊丸 「料理・・・、出来ないの?」
「うん。」
は、はっきり言った。みたいな完璧な人なら、料理なんて出来ると思ってたけど・・・。
「と言うより、家庭科的なことが出来ないのよね。裁縫もそうだし。だから、補習なんだよね〜・・・。それじゃ、選択授業で選択するな、って話なんだけどね〜。」
菊丸 「でも、やれば出来るでしょ?」
「それは、英二だって一緒じゃない。・・・・・・・・・だから、つり合ってる、とかつり合ってないとか、そういう風に考えないで。」
菊丸 「うん・・・・・・。・・・?」
俺は、すぐに答えた。・・・でも、よく考えれば、おかしいじゃん!
菊丸 「なんで、そんな風に考えてる、って知ってんの?!」
「そういう目で見るから。」
菊丸 「うそ・・・。」
「英二はわかりやすいのよ。まぁ、英二より出来ることと言えば、こういうことかしら。英二の考えてることなら、すぐにわかる。」
は、そう言って微笑んだ。だけど、その後に真剣な表情で言った。
「でもさ、私も思う時あるな。・・・なんか、英二は性格も良いし、見た目も良いし・・・・・・。ホント、人気者だもん。」
菊丸 「・・・。」
「まぁ、頭は私の方が良いかもしれないけど。」
菊丸 「・・・な、なんだよ!それ?!せっかく、良いムードなのに〜!」
「フフフ。・・・さ、帰ろうか。」
俺には、彼女がいる。 っていうんだ。は、何でも出来る。頭も良いし、スポーツも万能!しかも、性格も顔も良い!まさに完璧の彼女。・・・だけど、に出来ないこともあった。テニスは、もちろんだけど、俺の方が出来るし、料理も、そうなんだって。でも、いいんだ。俺にとって、が完璧の彼女であることには、変わりないから。
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いろんなヒロインを書きたいと思い、完璧なヒロインを。
私とは正反対なので、滅多に書かないからこそ、書いてみました!(笑)
でも、私も料理はできないとこは共通点です!!・・・って、それじゃあ、頭は悪くて、スポーツもできないし、性格も良くなくて、顔も悪い、料理のできない女になっちゃうじゃないか!
いやぁ、まぁ、事実なんですが・・・orzそして、そんな自分が大好きな私です♪(←基本、プラス思考なので/笑)
これはこれで、話のキリはいいので、後編を読む必要はありませんが。
一応、後日談(?)的な内容になっておりますので、もし良ければ、後編もご覧になってやってください。